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男性の認知症介護 [介護]

先日、学生時代の友人(男性)から電話がありました

他愛無い話の後、親の介護の話になりました

「僕、ダメだとわかっているけど死のうと思ったことあるんだ」と言われ

それを聞いた私は、しばし絶句

その後

「介護だけじゃないんだろうけど、大変だったんだね

 大丈夫だよ、生きていたらいっぱいいいことも起こるから!

 介護は、ひとりで抱え込んじゃったのね

 よく頑張ってきたのね

 相談できるところがあればよかったのにね」

と言ったら、無音になり

その後、号泣する声が聞こえました

私、男性を泣かせたのは生まれて初めてでどうしたらいいか

わからず激しく動揺・・・




介護を続けていたときから思っていたことがあります

女性は、井戸端会議的なところで発散できます

例えば、友人が

「お姑さんを見舞いに行ったら、おしっこで濡れて重くなった紙おむつが

私めがけて飛んできた!」と言えば

「よほど〇〇ちゃんのことがキライやねんなー」とか

「投げ返したらよかったのに!」と誰かが答え、みんなで大笑いになります

しんどい介護も、聞いてもらえる人がいると笑いに変えて

元気に家路につくこともできます

それに、女性は介護経験のある先輩から予備知識として話を聞くことも多く

自分が介護する立場になったときに思い出したり

相談することもできます



でも、男性の場合は介護の具体的な話を聞く機会も少なく

突然自分ひとりで介護を担うことになったときにどうしたらいいかわからず

元々「七人の敵」がいると思い企業戦士をしているタイプだと

自分の弱みも見せられない、相談しようという発想も起きず

在宅でひとりで頑張ってしまうケースがみられます

認知症と診断を受け、ケアマネさんと出会うまでが大きなハードルに

なっているようにも思います



この男性以外にも、働き盛りで認知症介護のために

仕事を辞めた人を何人か知っています



私は、父の介護の時に仕事を辞めて遠距離介護を始めたら

生活が回らなくなりました

この経験から、母の時は仕事を続けました

余命数か月とかわかっている介護であれば休職したかもしれませんが

認知症の介護は1年かもしれないけれど10年以上かもしれません

(実際、母の介護は12-3年でした)

そんな長期間無収入で介護を続けられる潤沢な資産があれば別ですが

介護が終わった時の再就職を考えると辞めるのは得策ではないと判断しました

特に大黒柱である男性は働いて収入を得て介護サービスを受ける方がいいと思います

介護を担う人が心身ともに元気でいることで穏やかな介護ができ

介護する側・される側お互いの幸せにつながると思います



介護で煮詰まっている男性がいたら

ひとりで頑張りすぎないで

SOSを出してもいいよ

息抜きをしても大丈夫、むしろ息抜きは大切!

まずは介護サービスを利用できるようなところまでたどり着けば道は開ける

心がしんどくても、ひとりじゃないよ!



そう伝えたいです




そして(文頭の)友人には介護中に起こった様々な出来事を

面白おかしく話したらすっかり元気になってくれました

ほんの少しでもガス抜きのお手伝いができて良かったです



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