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おくりびと [介護]

葬儀場に着くと、私たちは「親族控室」に案内されました

そこで始まったのは「湯灌(ゆかん)」という儀式です

父のときは、体を拭いていただいただけで、たぶん葬儀の基本プランにも

入っていなかったので、今回生まれて初めて見る儀式でした




でも、正直・・・「怖いんじゃないの??」と不安を覚えていました(汗)

大昔、死体をホルマリン?につけて洗う??バイトがあると聞いたことがあり

そのイメージだったのです(なわけない)



しかし、実際には全く違っていました

男女の納棺師さんが現れ、浅い浴槽にネットの担架みないなのをセットして

その上に母をのせて、親族が左手に持った柄杓で足元から胸のあたりまで

ぬるま湯をかけました

そのあとは、納棺師さんが体をシャワーで洗って下さるのですが

肌が見えないように一人の方がキレイな布を持って配慮をされていました

そして、頭はシャンプーをしてもらい、顔はエステ??と思うくらい

泡立てた石鹸?できれいにしてもらった後は、お顔そりまであってびっくりしました

体を拭いて頭はドライヤーで乾かしてもらった後は、布団に寝かせて

みんなで顔に保湿ローションや口紅を塗りました

肌がきれいな母だったのですが、湯灌のおかげで磨きがかかり

スッピン状態がうらやましいぐらいの色白で

納棺師さんもビックリの美しいお顔ができあがりました




私は、納棺師さんの一連の美しい所作を尊敬のまなざしで見つめていました

いつの間にか、最初に抱いていた恐怖心など全く消え去り

神聖な美しいものとして儀式に参加している自分がいました



最後のお別れの時まで、母はきれいなままでいてくれました

納棺師さんには心から感謝しています


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